芳醇な香りが奏でる、エレガンスの極み
シャトー・マルゴーは、フランス・ボルドー地方メドック地区に位置する世界的に名高いワイナリーで、メドック格付け第1級に属する五大シャトーの一つです。その歴史は12世紀にまで遡り、当時は「ラ・モット・ド・マルゴー」と呼ばれる農園として存在していました。シャトーがワイン造りの道を歩み始めたのは16世紀後半で、ピエール・ド・レストナックという貴族が所有者となり、穀物畑を縮小してブドウ畑を拡大したことが転機となりました。シャトー・マルゴーのワインは、「女性的」と評されるその優雅さと香り高さが特徴です。カベルネ・ソーヴィニヨンを主体としたブレンドで、柔和さとしなやかな強さを兼ね備えています。砂利質土壌による良好な水はけがブドウの根を深く張らせ、ミネラル豊富で複雑な味わいを生み出します。また、長期熟成に耐える構造を持ち、そのエレガンスと堅牢さが世界中のワイン愛好家を魅了しています。18世紀には現在の敷地規模に拡大し、醸造技術の進歩によって濃厚かつ複雑な味わいのワインが生産されるようになりました。シャトー・マルゴーはその卓越した品質と伝統により「ワインの女王」と称され、ボルドー随一の名声を誇る存在として知られています。2009年からはサードラベル『マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー』の販売が開始され、シャトー・マルゴーの哲学を感じることのできる入門編として、大きく話題となりました。
