厳選された粒が奏でる、清らかな味わいの結晶。
ドイツでは主に白ワインが生産されており、冷涼な大陸性気候の影響でブドウがゆっくりと成熟す
るため、豊かな酸味と繊細な味わいが特徴的です。ドイツでは約 35 種類の白ブドウ品種と 100 種
類以上の黒ブドウ品種が栽培されており、リースリング、ミュラー・トゥルガウ、シュペートブル
グンダー(ピノ・ノワール)が主な品種です。特にリースリングは、甘口から辛口まで幅広いスタ
イルで楽しむことができます。また、ドイツワインには独自の格付け制度があり、ブドウの糖度に
よって分類されます(※)。今日では白ワインのうち 70%ほどが辛口ワインとなっていますが、伝統
的な甘口ワインもいまだ高い人気を誇り、格付け最高位に位置するトロッケンベーレンアウスレー
ゼは、フランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイワインとあわせて、世界三大貴腐ワインとして
知られています。(※2021 年のドイツワイン法改正により、格付けの基準は「収穫時の果汁糖度」
から、フランスなどと同様の「地理的呼称」へと変わりました。)
近年では赤ワインの生産も増加傾向にあり、特にシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を使用したエレガントな赤ワインが注目されています。