新世界で際立つピノ・ノワールのエレガンス
ルイ・ジャドの新しい冒険
1859年の創業より、ルイ・ジャドはピノ・ノワールの銘醸地フランス、ブルゴーニュでワインを造り続けてきました。そんなブルゴーニュの名門ルイ・ジャドが、2013年、アメリカ・オレゴンのヤムヒル・カールトンにあるレゾナンス・ヴィンヤードを購入し、新たな挑戦を始めました。ルイ・ジャドはこの冒険的ともいえる事業に踏み出す前に、何度も現地へ足を運びました。そして畑だけでなく、そこから生み出されるワインや働く人々などから、ルイ・ジャドの新しい出発に絶好の地と判断し、新しい事業へと乗り出したのです。このレゾナンス・ヴィンヤードを出発点としたプロジェクトを「レゾナンス」と称しました。
壮大なプロジェクトのためのチーム
この壮大なプロジェクトを遂行するためにふさわしいチームが必要でした。
42年間ルイ・ジャドの醸造責任者を務めたジャック・ラルディエール、そして社長ピエール・アンリ・ガジェの息子チボー・ガジェが加わり、新たな挑戦を始めました。
現在、レゾナンスの醸造にはジャックと2017年にルイ・ジャド社から赴任したギヨーム・ラルジュが、統括にはチボーがあたり、新天地でのワイン造りに取り組んでいます。
自社畑の拡大
2013年、最初に購入したレゾナンス・ヴィンヤードはウィラメット・ヴァレー地区にあるAVAヤムヒル・カールトンにあります。畑は海岸山脈を起点に西から東へ低く伸びる尾根の凸部にあり、土壌は主にウィラケンジー(古い海洋性の堆積物)とヤムヒル(玄武岩土壌)で構成されています。1981年に最初の自根によるブドウが植樹されました。
2014年、2番目に取得した畑は、AVAダンディー・ヒルズにあるデクヴェルト・ヴィンヤードです。鉢状の地形にある南向きの畑は、ジョリー・ローム土壌で構成されています。
その後も、ウィラメット・ヴァレーをメインに優良な自社畑の拡大に努めています。
ピノ・ノワールの銘醸地『オレゴン』
オレゴンでは、ピノ・ノワールから非常に良質で素晴らしい品質のワインが生産されます。オレゴンの栽培面積のおよそ6割を占めているのがピノ・ノワールです。一般的にカリフォルニアのピノ・ノワールは、果実味が豊富で酸味が少なく、全体的にヴォリュームのあるものが多い印象ですが、オレゴンのピノ・ノワールは果実味のバランスが良く、なによりきれいな酸があります。それはカリフォルニアより冷涼で、ピノ・ノワールの栽培に理想的な環境にある為です。最高のオレゴンのピノ・ノワールは、複雑で新鮮な果実味を持ち、オークや土やキノコの風味を感じられます。
また、シャルドネもカリフォルニアと比較して生産量は少ないですが、素晴らしい品質のワインが生産されています。オレゴンのシャルドネは一般的に爽やかで、高い酸味をもち、柑橘類から熟した果実(トロピカルフルーツ)など幅広い風味を持つことがよくあります。