ドメーヌ・ドルーアン オレゴンは、1987年、アメリカ オレゴン州のウィラメットバレーに、メゾン・ジョゼフ・ドルーアンが設立したワイナリーです。ドルーアン家の長女ヴェロニクがワインメーカーを、長男フィリップがヴィンヤードマネージャーを務め、本家ブルゴーニュのドルーアンのポリシーを受け継ぎ、異国の地で素晴らしいワインを造っています。
ドメーヌ・ドルーアン オレゴンの始まりは、1961年、先代社長であるロベール・ドルーアンの西海岸への出張がきっかけでした。カリフォルニアワインが世界に知られはじめたばかりのこの頃、オレゴン産ワインは全くの無名であったにも関わらず、ロベールは、この地こそが、ブルゴーニュの特有品種であるピノ・ノワールの育成に最適な場所であると直感します。さらに1979年、パリで行われたワインコンクールにおいて、オレゴン産のピノ・ノワールが、多数のブルゴーニュワインを差し置き、最優秀賞を受賞したことにより、ロベールの直感は確信に変わりました。
1986年、ヴェロニクが大学の醸造学科を卒業するや否や、オレゴンの数社のワイナリーに研修に行かせ、翌年には、この地でのワイン造りを決意します。ドルーアン オレゴンが所有する南斜面の畑に出会った時、その土地は、小麦とクリスマスツリー用の木の畑でしたが、新世界で、これほどピノ・ノワールの栽培に適した場所はないと、 91ヘクタールの土地を即座に購入し、ドルーアン オレゴンは誕生します。
ピノ・ノワールの銘醸地『オレゴン』
オレゴンでは、ピノ・ノワールから非常に良質で素晴らしい品質のワインが生産されます。オレゴンの栽培面積のおよそ6割を占めているのがピノ・ノワールです。一般的にカリフォルニアのピノ・ノワールは、果実味が豊富で酸味が少なく、全体的にヴォリュームのあるものが多い印象ですが、オレゴンのピノ・ノワールは果実味のバランスが良く、なによりきれいな酸があります。それはカリフォルニアより冷涼で、ピノ・ノワールの栽培に理想的な環境にある為です。最高のオレゴンのピノ・ノワールは、複雑で新鮮な果実味を持ち、オークや土やキノコの風味を感じられます。
また、シャルドネもカリフォルニアと比較して生産量は少ないですが、素晴らしい品質のワインが生産されています。オレゴンのシャルドネは一般的に爽やかで、高い酸味をもち、柑橘類から熟した果実(トロピカルフルーツ)など幅広い風味を持つことがよくあります。