シン・クア・ノンは、オーナー兼ワインメーカーのマンフレッド・クランクルが設立した、カリフォルニア州サンタバーバラ近郊オーク・ビューにある小さなワイナリーです。
アメリカ国内では顧客リストに登録した人のみに販売を限定しており、登録者でさえ順番待ちが必要です。ウェイティングリストの権利すらオークションで取引されるほど熱狂的なファンが多く、その希少性と品質の高さからカリフォルニアを代表するカルトワインのひとつに数えられています。
シン・クア・ノンはラテン語で「不可欠なもの」を意味し、マンフレッド・クランクルは「真の美しさは個々の主観を超え、心を開いたときにこそ感じられるもの」という哲学をその名に込めています。1992年の初リリース以来、毎年異なるアート性の高いラベルを使用し、同じデザインを再利用することはありません。ワインのブレンドや名称もヴィンテージごとに変わりますが、ワイン・アドヴォケイトで25回以上の100点評価を獲得するなど、常に最高評価を受けています。
自社畑はイレブン・コンフェッション、キュムラス、ザ・サード・ツイン、モリー・アイーダの4か所に広がり、ホワイト・ホークとビエン・ナシードの契約畑のブドウも使用しています。すべての畑で有機栽培を実践し、認証は受けていないものの自然環境への配慮を徹底しています。
漫画「神の雫」にも登場し、物語の重要な核として描かれるなど、世界はもちろん日本ワイン愛好家にとってもまさに伝説的な存在です。