【パーカーポイント 89点】
トリンバック ピノ グリ ヴァンダンジュ タルディヴ 2009 Trimbach Pinot Gris Vendanges Tardives フランス アルザス 白ワイン

凝縮感と新鮮さという相反する要素を兼備した味わい

良年に優れた畑からのみ収穫される遅摘みのピノ・グリから造られた甘口ワイン。ヴァンダンジュ・タルディヴとは、高貴品種であるゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、リースリング、ミュスカの品種のみに許された呼称。一般的な収穫が開始後してなお、ブドウを数週間もの間パスリヤージュ（ブドウの実を収穫せず、樹になった状態のまま完熟を越して置いておく事）することで自然に生み出された残糖は、アルザス特有のフレッシュな酸と相まって、ワインに見事な調和を生み出す。また、ブドウは極限まで成熟し、一部貴腐化することで、ワインに品種特有の個性を表現させるとともに、複雑味や力強さを付与。凝縮感と新鮮さという相反する要素を兼備した味わいを生み出す。
手摘みで収穫されたブドウは、穏やかに圧搾され、グラヴィティシステムで醸造所へ移動。フレッシュな果実味を損なわないよう収穫翌年の春に瓶詰めした後、一定期間の瓶内熟成で品質を安定させたのちリリースされます。熟成したブルゴーニュを思わせるようなブリオッシュの香りに、バニラ、蜜の入ったリンゴ、ジビエのニュアンスが感じられます。非常に甘美で、オイリーな味わいで、余韻は長く、エアリー。いずれのヴィンテージも30年前後の熟成が見込めるような、深みのある佇まい。

2009ヴィンテージ

理想的なヴィンテージとなった2009年のアルザス。厳しい冬を越えた春は、気温が急速に上がった。8月は暑く日照にも恵まれ、ブドウの成熟には理想的な条件となったため、例年より2週間ほど早い成長をもたらした。早熟な本ヴィンテージでは、まるで噛めるように果実味が豊かでアロマの濃いブドウが多く収穫された。

甘美な味わいとフレッシュな酸味が綺麗に調和した贅沢なワイン

外観は、とろみある黄金色。グラスに注ぐと、完熟した杏子や白桃のアロマ、そして蜂蜜の甘い香りが広がる。洋ナシやリンゴのニュアンス感じる優しい甘みに程よい酸がバランス良く混ざり合った味わい。そして、フレッシュな果実味の余韻が残る。甘美な味わいとフレッシュな酸味が綺麗に調和した贅沢なワイン。

生産者

トリンバック
Trimbach

ワイン名

ピノ グリ ヴァンダンジュ タルディヴ
Pinot Gris Vendanges Tardives

ヴィンテージ

2009

容量

750ml

解説

パーカーポイント: 89点
予想される飲み頃：N/A

Mint and cinnamon candies in the Trimbach 2009 Gewurztraminer Vendange Tardive deliver a pungent, faintly sizzling impingement on a palate that comes as close to overly-sweet as one is every likely to encounter at this address. Apple jelly and litchi, marzipan and clove oil further enhance both the confectionary and bittersweet elements; and a bit of heat and astringency intrude on the finish. Like its Pinot Gris counterpart, this seems more a V.T. of necessity than choice, and while it will probably have a long life span, for how long it will really merit following I am unsure. “The oenologists were saying in 2009 ‘Oh we have to get approval so that we can add acidity,’ but it was absolutely unnecessary, for us,” notes Pierre Trimbach, who indeed delivered a surprisingly animated collection, albeit one diminished in size by instances of declassification. The Trimbachs compare their 2008s with 1998, adding that there is something of 2001 to them, too. As a group, they are going to further the reputation of wines from this family for rewarding patience.
(The Wine Advocate, May 02, 2011)