ブルゴーニュのトップネゴシアン、ルシアン・ル・モワンヌ(Lucien le Moine)。
そのオーナーのムニール・サウマ氏は、畑の所有者よりもテロワールに精通し「ブルゴーニュの鬼才」と称されるほどの人物です。
そのサウマ氏が、2009年に妻のロテム夫人と共にローヌの地で新たに設立したのが、
ロテム&ムニール・サウマ(Rotem & Mounir Saouma)です。ブルゴーニュでは他のドメーヌのワインを買い付けて、熟成・瓶詰を行うネゴシアンとして活躍していますが、ローヌでは自ら畑を購入し、ブドウの栽培から熟成までを一貫して行っています。
各ワイン評価誌からの評価も高く、当店で取り扱っている「シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ アリオソ 2015年」はワインスペクテーター98点を獲得。その他の銘柄も90点以上を取っており、クオリティの高さは折り紙付きです。
「自然」を尊重したワイン造りへのこだわり
彼らのワイン製造は他の一般生産者と大きく異なっています。なんと、醸造中に亜硫酸を添加せず、また、酸化を避けるために澱引きも一切行いません。極力人の手を加えない自然な状態で、2~3年もの間、密閉したまま樽熟成を行います。
こうした方法は非常にリスクが高く、品質を安定させることは容易ではありません。しかし、こうした彼らの信念とも言える、自然に対する「こだわり」が、エレガントで複雑かつ、ローヌのテロワールを忠実に表現した至高のワインを生み出しているのです。
無濾過(ろか)・無清澄にて瓶詰めされるため、抜栓前のボトルには二酸化炭素が多く含まれています。そのため、飲む前に必ずデキャンタすることをサウマ氏は推奨しています。たくさんの空気と触れ合うことで、ずっと眠っていたワインが目覚め、本来のポテンシャルが発揮されます。