パスカル・ドケは、1995年から2003年まで両親が築いたドメーヌを経営していました。テロワール個性を全面に出すために、2001年からは除草剤を使用しない土造りに全面的に回帰。その後2004年に独立を果たし、妻のロールと「ドメーヌ・パスカル・ドケ」を設立しました。2010年収穫分からAB(アグリキュルチュール・ビオロジック)の認証を取得し、2016年からシャンパーニュ・ビオロジック協会の会長を務めてビオロジックの普及を広めています。2017年には、息子のノエも両親に加わり一家の4代目を代表しています。
本拠地はコート・デ・ブラン地区の南端に近いヴェルテュ。グランクリュであるメニル・シュール・オジェ、プルミエ・クリュであるヴェルテュ、ベルジェール・レ・ヴェルテュ、モン・エメ、南東に60km以上離れたヴィトリ・ル・フランソワ(Vitry-le-Francois)のコトー・デュ・ペルトワ(Cotes du Perthois)に、父子で計8.69haの畑を所有します。
畑では土を踏み固めないよう軽量なトラクターを使用し、カバークロップ(被覆植物)を植えて、表土の崩落を防ぐためすき入れは軽めにとどめています。潜在アルコール度が11.5%に達する遅摘みを行い、シャプタリゼーション(補糖)は行いません。
可能な限り自然に行うため、発酵の際には土着酵母を使用し、約50%は木樽で熟成が行われています。
フランスで最も知名度があり、ワイン界のミシュランガイドと呼ばれる評価本「ル ギド デ メイユール ヴァン ド フランス」では、最新版2024年に更に評価を引き上げ、シャンパーニュ地方でわずか9生産者にのみに与えられた「3つ星」の栄誉を獲得しました。