ピエール・ジモネのハウスは、 プルミエクリュのキュイ村にあり、1750年からブドウを栽培していた歴史ある家系で、現在では、ピエールの孫であるオリヴィエとディディエの二人の兄弟で経営しています。
現在、誰もが羨むシャルドネの聖地「コート・デ・ブラン」を中心としたグラン・クリュとプルミエ・クリュの村々に28haの畑を所有し、現在、コート・デ・ブランで最も大きな生産者 (RM) のひとつとなりました。
キュイの13.5haに加え、ジモネはクラマンとシュイイのグラン・クリュ村に11haのシャルドネの畑を所有し、さらにオジェに1ha、ヴェルテュに2haを所有しています。アイのグラン・クリュとマレイユ・シュール・アイの1erクリュにピノ・ノワールも0.5ha所有しています。
また、このドメーヌは古木の比率が高いため、 若いブドウ畑が多いこの地域において、際立っています。ジモネの所有畑の70%は樹齢30年以上、そのうち40%は樹齢40年以上で、グラン・クリュのクラマン村にある1911年植樹と1913年植樹のそれぞれ樹齢100年超ブドウの樹があります。
3代目のディディエの祖父であるピエール・ジモネが、1935年に自家元詰めを開始しました。
1955年以降、 ディディエの父であるミシェル・ジモネは、「ハウス」シャンパーニュの開発に力を注ぎました。彼は、所有するブドウ畑がいかに独特なテロワールを持った素晴らしい畑であるかを知っており、ジモネの特徴である彫りの深い、さわやかでミネラル感のあるブラン・ド・ブランに舵を切り、ハウスの生産量の98%をブラン・ド・ブランが占めています。
ミシェルは、テロワールをより理解し表現するために、各区画を別々にステンレスタンクで醸造するようになりました。
春になると、40種類以上の 「ヴァン・クレール」が熟成中に何度も試飲され、その風味、個性、熟成の適性によって評価され、綿密なブレンドによって「ジモネ・スタイル」を完成させることができます。
コストと手間のかかるリザーブワインの瓶内熟成へのこだわり
優れたテロワールに加え、コストと手間のかかるリザーブワインの瓶内熟成にもこだわっています。
リザーブワインとは、その年のヴィンテージに加え、シャンパーニュに複雑味を加え、最終的なブレンドが一貫したハウススタイルにするために貯蔵されたワイン(以前のヴィンテージのもの)のことです。
ほとんどのシャンパーニュメーカーは、リザーブワインを大きなオーク樽に貯蔵しています。この方法は、ワインを2~3年フレッシュな状態を保つことができます。一方、瓶内熟成は、リザーブの鮮度を長期間保つことができるため、フレッシュさとフィネスを損なわずに複雑性を持たせることが可能です。
メゾンの哲学からかけ離れたと判断されたワインは廃棄されます。テイスターたちの目標はただひとつ、ハウススタイルを永続させながら、そのスタイルを完成させることです。
畑において、また、セラーにおける日々の弛まぬ研究・ 努力により、新鮮さ、繊細さ、エレガントさ、ミネラル感、骨格を持ちながら、決して強すぎないワイン、強さよりもハーモニーを重視した「ジモネ」のスタイルが確立されています。