ジェローム・プレヴォ―はアンセルム・セロスの最も正統な継承者の一人です。しかし、数多い弟子の中で最も地勢に恵まれていません。ランスの北にあるグー村の、すぐ脇を超高速列車TGVが走り抜けるような小さな畑を耕します。特級でも一級でもない、格付け85%。チョーク(白亜)ではなく、砂の浮き出た土壌。ムニエ100%。ガレージのように狭い醸造所。どれをとっても華やかさとは無縁です。
それゆえに、セロスの哲学をかみくだき、自らに与えられた畑で、できるだけのことをしてきました。1987年に21歳の若さで、祖母の2・2ヘクタールのグエの畑を受け継ぎ、1998年にセロスの軒先を借りて初めてのシャンパーニュを仕込みました。
長い余韻と巨大なエネルギーを秘めたシャンパン
ジェローム プレヴォ―のシャンパンには緊張感を伴う品格があります。酸と果実味と泡が壮麗なハーモニーを奏でます。うまみを含む余韻は長く、トロリとした液体は巨大なエネルギーを秘めています。
一人で畑を耕し、ワインを高みに押し上げました。基本、単一畑のブドウを、単一年で仕込みます。熟成期間が短いので、少し寝かせてからお飲みいただきたいシャンパンです。