シャトー・オー・バージュ・リベラルは、メドック格付け第5級のシャトーです。畑はポイヤックの南、バージュの丘に位置し、シャトー・ラトゥールやシャトー・ピション・ラランドと隣接するなど、恵まれた立地条件を誇ります。一時低迷した時期もありましたが、1960年にシャトー・ポンテ・カネの所有者であったクルーズ家が買収し、大規模な設備投資を実施。これにより品質が回復し、1970年代以降は優れたワインを次々と生み出して名声を取り戻しました。
その後、シャトー・シャス・スプリーンなどを所有するヴィラー家に売却され、革新的な設備改修が行われました。また、クルーズ家によって植え替えられたブドウの樹が円熟期を迎えたことで、さらに品質が向上。近年、評価が高まっています。2010年にはメルローの一部区画でオーガニック農法を導入し、2011年からはカベルネ・ソーヴィニヨンにビオディナミを採用。サステナブルなアプローチにも取り組んでいます。
控えめな存在ながら、近年評価が高まっているシャトーのひとつ。凝縮感と力強さを備えつつ、エレガントな奥行きを感じさせるワインをぜひご堪能ください。