ペサック・レオニャン地区に位置するシャトー・ド・フューザル。その歴史は300年以上にわたり、「ボルドーワイン発祥の地」とも言われています。フランス革命時代にはド・フューザル侯が所有していたことから、現在のシャトー名となりました。また、ナポレオンと親交があった縁で、セカンドワインには彼が愛用した蜂の紋章があしらわれています。
かつては白く美しい建物以外はあまり目立つシャトーではありませんでしたが、1974年にジェラール・グリブラン氏が経営を引き継いだことで大きく変化。熱意を込めた生産管理のもと、リッチで奥深いワインが生まれ、評価を急速に高めました。その後も投資を重ねて品質を向上させ、2007年にはカリフォルニアワインで経験を積んだステファン・カリエ氏が総支配人に就任。現在も安定した品質のワインを生産しています。
赤白両方のワインを手がける中で、特に赤ワインはグラーヴの格付けに名を連ね、高い評価を得ています。一方の白ワインは格付けこそないものの、ボルドーの白の中でトップクラスの実力を誇り、その完成度はシャトー・オー・ブリオン・ブランに匹敵するとの評価を受けています。