数年前までは、高品質な造り手がひしめくジュヴレ・シャンベルタンで長らく、レーダーにひっかかっていなかったドメーヌでしたが、ニール・マーティンがワイン・アドヴォケイトで紹介したことがきっかけで、一躍、表舞台に躍り出て、わずか数ヴィンテージでブルゴーニュのトップスターへと躍進しました。
1930年代から自家元詰めを始め、生産量の半分をネゴシアンに販売しており、ルシアン・ル・モワンヌやニコラ・ポテルらが買い手でした。
5代目のピエール・デュロシェが2005年にドメーヌに参画。2009年に当主になってから、めきめきと品質が上がりました。
ピエールはボーヌの醸造学校で学び、シャトー・ヌフ・デュ・パプやオーストラリア、カリフォルニアでも修行。ジュヴレ・シャンベルタン村を中心に8.5haの畑を所有しています。高い樹齢のシャンベルタン・クロ・ド・べーズ、シャルム・シャンベルタンも含まれます。オーガニックで栽培し、基本的には除梗し、亜硫酸の添加量は極めて少量です。
その結果、エネルギーに満ち、緊張感があり、余韻が長く、模範的な質感と非常に良いボリュームを持つワインが出来上がりました。つまり、凝縮感とアロマの純粋さのバランスがうまくとれていることが、すべてのレンジで感じられるのが、デュロシェのワインの特徴と言えます。