ロマネ・コンティ 独自のエレガンス
赤ワインの最高峰。世界で最も高価で、知名度の高いワインです。収穫年から3年目の初頭にイギリスでお披露目されます。日本で市場に出るのは3年目の秋です。
ヴォーヌ・ロマネ村の1.8ヘクタールの畑からの生産量は平均6000本前後。この数字は作柄によって、大きく変動します。雹害で収量が激減した反動で豊作となった2017年は7524本でしたが、大勢の死者が出た猛暑の2003年は3575本まで落ち込みました。雨が降ってミルデューやカビに見舞われた年は、選別が厳しく、生産量は減少します。妥協なき姿勢が、安定した高品質につながっています。
畑は東南東に向いているため、柔らかい朝日から夕方まで長時間にわたり当たり、ブドウの熟度が上がります。斜面の中腹にあり、標高は260から270メートル。5度から15度の傾斜があり、水はけがよい。ヘクタール当たり1万4000本の植栽密度で植えられたブドウ樹は競い合って、石灰岩の亀裂や断層のすき間をぬって地中深くに根を伸ばし、複雑な養分を吸い上げます。
無限のアロマ、シルキーな質感、球体的なバランス
理想的な地勢に、ビオディナミによる栽培、土壌に負担をかけない馬による耕作など、造り手の数しれぬ努力が加わり、優美で複雑な香り、シルキーな質感、繊細で旨味ののった味わい、球体的なバランス感に支えられたエレガンスを生み出します。熟成するとしおれたバラ、なめし革など、無限のアロマがグラスからあふれ出し、テロワールの偉大さを物語ります。
リリース仕立てで飲んでも、しなやかなテクスチャー、豊かなアロマ、バランスの良さは伝わってきますが、それではもったいない。熟成させてこそ、ロマネ・コンティにしかない境地が体験できるのです。そこを読み取れない人には、なかなか感動を得難いワインかもしれません。逆に、その片鱗でも感じられる人なら、価値を理解できるに違いありません。
2000年代以降のブルゴーニュは、ヴィンテージによって品質がばらついていますが、ロマネ・コンティについては、飲んで失望させられることはありません。コート・ドールの最高の立地の畑から生まれる独特の世界がそこには存在するからです。
- 生産者
- ドメーヌ ド ラ ロマネ コンティ
DRC - ワイン名
- ロマネコンティ
Romanee Conti - ヴィンテージ
- 2006
- 容量
- 750ml
- 解説
- パーカーポイント: 98点
予想される飲み頃:NA
An extraordinary as well as extraordinarily intense aromatic display greets you from the glass of 2006 Romanee-Conti. Rose petals, griotte cherries, almond extract, mint, and cinnamon once again put me in mind of archetypal pinot with a soupcon of Gewurztraminer. The remarkable perfume and spice continue inner-mouth, allied to a silken textural refinement (as if the tannins were self-dissolving); to pure, fresh, but not at all superficially sweet cherry and raspberry essence; and to deep, marrowy meatiness and hints of truffle and forest floor. This pivots at midpoint, as it were - though far more subtly than does its Richebourg sibling - from perfume and fruit to almost sinister animal and mineral suggestions. The finish here is at once positively ethereal and deeply, darkly mysterious, like lingering harmony at the extremes of audibility. I suspect it will also outlive the other wines from this estate and vintage.
(186, The Wine Advocate 22nd Dec 2009)