ワイン業界を変えたとも言えるロワールの重鎮、ニコラ・ジョリー

ファミーユ・ジョリーはロワール地域の代表的なワイナリーです。オーナーのニコラ・ジョリー氏はビオディナミ農法のパイオニアとして知られており、ブルゴーニュのルロワ女史のほか多くの生産者に影響を与えています。

子供たちが参画し家族経営がスタート。新たな時代のはじまり。

ニコラ氏はコロンビア大学でMBAを取得した後、ウォール街やモントリオールの金融省モルガンスタンレーでの仕事経験を持つ異色の経歴の持ち主です。現在も、ドメーヌの経営にビジネスマン時代に培った分析能力を活かして栽培・醸造を行っています。2002年からは子供たちもドメーヌに参加し、2019年に「Famille JOLY」と改名しました。

偉人たちが訪れた由緒ある「クレ・ド・セラン」畑

クレ・ド・セラン畑はニコラ氏の家族が全て所有する7haのモノポールで800年以上の歴史を誇っています。この地はルイ11世や14世、ナポレオンの妻であった女帝フィーヌなど、様々なフランスの偉人が訪れた歴史を持ちます。

ビオディナミ農法により生まれた、ブドウの真の力が宿る魅力的なモノポール

このワインは複雑なアロマと爽やかな味わい、スパイスの余韻を楽しめます。力強いエレガンスを感じながら、絹のように滑らかなテクスチャーが広がります。オレンジの皮が素晴らしいレンジと深みを加えています。長期瓶内熟成が可能で、2032年まで楽しめる素晴らしいポテンシャルを持つワインです。

より美味しさをお届けするために

「私のワインは開けてから時間が経つとともに美味しくなり、数日後にピークとなる」とニコラ氏が語る通り、彼の手がけるワインは驚異的な生命力を持ち、若いうちは力強いミネラル感や酸によって香りや味わいが閉じていますが、時間とともに要素がまとまり、味わいに深みが増します。より美味しく味わうためには、飲む前に数回デキャンティングするか、24時間前に抜栓することをおすすめします。適温は14~15℃で、抜栓後3~4日するとワインが開き味わいが一層増します。遠いフランスに住むビオディナミの伝道師、ニコラ氏に思いを寄せながら、この味わいの変化を愉しんでみてください。